第9問 世界の創造
第9問 世界の創造 問: 創造の御業とは、何ですか。 答: 創造の御業とは、神が、すべてのものを無から、力ある御言葉により、六つの日にわたって、万事はなはだよく造られたことです。 創造とは、聖定の実行の二つの内の一つです。 聖定の実行→創造と摂理 「われらの主なる神よ、あなたこそは、栄光とほまれと力とを受けるにふさわしいかた。あなたは万物を造られました。御旨によって、万物は存在し、また造られたのであります」(ヨハネの黙示録4:11)すなわち、創造は神様の「聖定」の中のお働きだということです。創造は徹底的に計画され、その計画にしたがって実行されました。偶然に、あるいは何の意味もなく、この世界が存在することになったのではありません。目的があり方向性があるのです。 そして第9問の回答を通して創造というものをみていくと、そのすごさがわかります。神は全世界を無から存在するものとされました。 さらにその手段として技術者の助けを得たり時間と材料を使ったのではなく、ただ「御言葉によって」創造されました。そして創造の日について言及し、つくられた全てのものが非常に良かったと言われました。 創造についてのこのような説明によって、私たちは全世界とその存在全てが神様の前でどのようなものなのかを知ることができます。 ☆創造の目的:神様はなぜこの世界をつくられたのでしょうか? 創造の目的についての二つの見解 ①神様は何か必要があって造られたという見解 私たちは何かを発明したりつくり出すとき、必要だからつくります。利用し使うためにつくります。だから神様もこれと同じだという見解です。神様は一人でいると退屈だから、寂しいから、虚しいから、空白部分を何かで埋めようとして、この世界を造られたと考えるわけです。 ②聖書の立場 創造は、神様の聖定の一部であり目的があります。その目的は聖定の目的と同じです。それは「神様の栄光」です。創造の目的は神様の栄光にあり、創造のすべての方式と順序と過程、その結果までもすべて三位一体の神様の議論によって計画されたものです。後に第11~12問で学ぶ「摂理」も同じことです。そのように創造された全てのものが創造の本来の目的のままになっていくように保存し治めることを摂理といいます。摂理の目的も「神様の栄光」です。 ☆創造の結果:とても良かった 神様の栄光のためにその議論にしたがってつくられた世界はどのような姿だったのでしょうか。「とても良かった」と聖書はいいます。全能の神様が6日間真心をこめてつくられたのだから、さぞ良かったことでしょう。私たちには想像もできないほどだったはずです。小教理問答の英語本文では“All very good”となっていて神様が非常に満足したことが表されています。 では「良かった」というのはどういう意味でしょうか。現在の私たちの周囲を見回すと、この言葉が説得力をもって迫ってはきません。この世が良いなんて、とても思えないからです。すべてのものが良かったと、どうして言えるでしょうか。今の私たちには不可能なことです。 しかし最初につくられた世界は今日わたしたちが目にする世界とは全く違う完全に良い状態でした。それがどれほど良かったかは今の私たちには知ることはできません。ただ聖書に書かれているエデンの園を頭の中で思い描くことしかできません。 このように神様が創造した世界が「とても良かった」ということをここでしっかり記憶にとめておいてくださると嬉しいです。この事実がどれほど重要なことか、小教理問答を続けて学んでいけば知ることができると思います。なぜなら神様がとても良いと言われた世界がどのようにして変化したのか、なぜ変化してしまったのか、またどのようなことが今現在行われているのかが、少しずつ明らかになっていくからです。